黒醤油煮干和え玉付き
弘前市田園の
「中華そば屋 おお田」におじゃましました。
6月上旬の訪問です。
冬から春にかけて長期休業を経て再開したと思ったら、
どうやらまたまた食材を見つめ直しているようで
6月下旬から臨時休業が続いております。
今回の煮干は過去最高の一杯だと思ったのですが
煮干をやめてまた鯛出汁に戻るようです。
理想が高杉くんなのか、
こういう営業戦略なのか、
よくわからなくなってきました。
スープに関しては全く隙が見当たりません。
昆布、いりこの上品な旨味だけでなく
それぞれのエグ味も上手に利用して味に深みを出し、
そこへ角のないまろやかな醤油ダレと香味油が
完全にはまっています。
完汁するのが勿体無いくらい旨い。
しかし、一度啜ったらやめられないとまらない。
完汁必至。
このスープに浸かりたい。
麺はあまり以前と変わっていないようで
少し柔めに茹でた細ストレート麺を合わせています。
スープに対抗するには
パツパツの固茹でにしてもいい気がしましたが、
逆にしなやかなコシが失われるので
このくらいがベストなのかもしれません。
チャーシューは皮付きのバラ肉が2枚。
2枚を1枚にしても良いので厚切りにカットした方が、
ゼラチン質の皮の食感やホロっと柔らかい肉の食感を
より味わうことができるのではないでしょうか。
ネギは九条ネギの他に香りの良い長ネギも使用。
九条ネギを使っているのであれば
もう少し太めに切ってネギの甘さをアピールしても
スープが強いので全体のバランスは崩れないと思います。
ちょっと好みから外れるのはメンマ。
繊維感を味わえる太メンマで食感は悪くないのですが、
甘ったるい味付けがどうにも浮いた存在に感じてしまいました。
麺を食べ終わるくらいのタイミングで和え玉が配膳。
黄金色のタレがたっぷりと麺にかけられていて、
シンプルに九条ネギと鰹節が添えられた一杯です。
麺量はラーメン一杯分と同じか
やや少ないくらいで丁度良い分量です。
おそらくラーメンと同じ麺だと思いますが
こちらは芯を残したパツパツの固茹で仕様になっており、
しっかり噛んで力強い小麦の香りを堪能することができます。
タレの味わいも絶妙で
しっかり麺に絡めてもしょっぱ過ぎず、
つけ麺のように残った黒醤油のスープに浸して食べても旨いです。
最後は胡椒を一振りして味変。
1000円でここまで楽しめるなら本望ですね。
麺の素性を知りつつ多彩な食べ方を楽しむ。
和え玉の醍醐味を初めて知った気がします。
次は鯛出汁らしいですが
煮干路線で行く方が私は良いと思いますけどねえ。
ごちそうさまでした☆