「宇ち多゛」
京成立石の宇ち多゛(うちだ)におじゃましました。
呑兵衛の聖地とも呼ばれるもつ焼き、煮込みの名店です。
宇ち多゛の特徴としては様々な暗黙のルールがあること。
入店時から注文の仕方に至るまで、
予習をせずに行くと困惑すること必至です。
そんな七面倒くさい酒場ながら、連日行列の大繁盛。
この日も忙しい年末の平日とは言え、
ここに来るためにわざわざ有給をとったなんて話も聞こえてきました。
私もその口ですけどね。
平日は14時開店。席数は39席なので、
1時間前に着けば1巡目に間に合うだろうと甘い気持ちで
ぶらぶらと浅草でお土産を物色していたのが間違いでした。
ざっと数えて40人。
入口が2つあって反対側にも待っている方が居たので
すでに50人程が小さな商店街のアーケードで今かと開店を待ちわびていました。
私が最後尾についたあとも続々と列は伸びていき、
開店時には70人くらいですかね。
列の長さを見て帰っていく方もいました。
まあ、これが日常風景なのでしょう。
地元の奥様方や子供たちは素知らぬ顔で通り過ぎて行きます。
1巡目のお客さんが入店し入口が近づいてきました。
20、30分もすると飲み終わって帰るお客さんもいて回転は速いです。
それでも、並び始めから着席するまでは約100分。
ディズニーランドのアトラクションかっていうね。
席が空くと店員さんがちょいちょいって手招きして店内へ。
煮込み鍋のど真ん前のカウンター席に案内されました。
案内というか、目配せだけで、そこね、みたいな感じです。
煮込み鍋の前の店主さんかな、私が席に着くや否や
お兄さん何?煮込み?
ってことでまずは煮込みとビールを。
煮込みはいろいろな部位のもつが入っていて、
こっくりと濃いめの味付けでビールとよく合います。
岸田屋と比べるとより大衆的な味わいで、
店の雰囲気をよく表現している煮込みだと思いました。
タン生赤いとこ。
赤いとこというとタンの中心がレアなものをいただけます。
生といっても血も滴る生ではなくしっかりと下処理してあります。
宇ち多゛にはメニューがありません。
あるのかもしれないですが見当たりません。
しかし、どんどんみなさん呪文の如く注文を唱えていくのです。
予習したので、ああ、こういうことかと分かりましたが、
事前知識なく来ていたらきっと落ち着いて飲めませんでした。
因みに予習したサイトはこちらです↓
シンキお酢。
シンキ=生のテッポウとコブクロのセットです。
こんな肉厚なコブクロ食べたことない!
テッポウの柔らかさも抜群でモツの鮮度、扱いは折り紙つきですね。
ハツとナンコツお酢で。
ジューシーでサクサク食感のハツもたまらなく旨い!
ここで飲み物を名物「梅割り」にチェンジ。一杯200円です。
甲類焼酎を秘伝の梅シロップで割ったものですが、
割ったといっても焼酎に色を付ける程度なので
ほぼ焼酎の原液を飲んでいるようなもの。
これを皆さんちびちびとあるいはグイグイとやっています。
20度強の焼酎をそのまま飲んでいるのですから回ってくるのも早い。
おかわりしていると、店員さんからいくつ?と聞かれます。
梅割りは5杯半までとルールで決まっていて、
おそらく、その際に申告が曖昧だったり、ろれつが回っていなかったりすると、
ストップをかけられてしまうのでしょう。私は都合3杯いただきました。
甲類なのでクセがないし、べたつく甘さもない。
独特の薬草っぽい風味のある梅シロップがまた飲みやすさを演出しているので
結構サクサク飲めてしまいます。
レバタレ。
比較的よく焼かれていてしっかりした食感。
以前はレバも生で食べれたそうですが、
現在はボイルという茹でて火を通したレバーが代用メニューとなっているようです。
アブラタレよく焼き。
こんがりと香ばしく焼けた脂とタレの相性は抜群!
それを梅割りで流す。最高!
シロタレよく焼き。
カリッ、ジュワ、フワッが堪らない、もつ焼きの王様。
梅割りも進む進む。
4杯目~と思いましたが、
まだ、16時前。次回の楽しみもとっておかないと。
ということでお勘定。
会計は梅割りの杯数を自己申告して席で済ませます。
ごちそうさまでした☆