飲まずにやってられっか。

ラーメンと晩酌のブログです

軒醒め

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弘前市新寺町にある

「軒醒め」におじゃましました。

知る人ぞ知る、隠れ家的個性派居酒屋です。

 

「軒醒め」とは、

酒を飲んで帰る際、軒先で酔いが醒めてしまうような

安っぽい酒、酔えない酒のことを言います。

逆に、良い酒は「村醒め」、「県醒め」、「国醒め」と言うらしいです。

 

五重塔から弘前高校正門を通り過ぎた辺り、

ぼんやりと灯る電球灯に紺の暖簾が目印。

外に屋号は出ておらず

暖簾がでていなかったらただの民家なので、

昼間だったらまずここが居酒屋だとは思いません。

 

数年前に一度おじゃましてからご無沙汰していたので

久しぶりに暖簾をくぐってみることにしました。

 

店内には中年のマスターが一人、

「いらっしゃい、適当に(座っていいよ)」と

Lの字型のカウンターをぐるっと指さしながら、

鍋に火を入れ、冷蔵庫からタッパーを取り出し始めました。

 

隅にある大きなスピーカーからはモダンジャズが流れています。

1枚のCDが終わるとマスターが次のCDにチェンジ。

ちあきなおみの「喝采」でした。好きな曲です。

その次はスティングの「Englishman in New York」。

私の好みを知っているのか?と思いました。

 

また、マスターは将棋が好きなようで、

さあ、解いてみな。と言わんばかりに

カウンターの上に詰将棋の問題が貼ってあります。

 

将棋は小学校の頃にちょっとかじった程度の私は

せいぜい5手詰め程度の頭しか持ち合わせておらず、

●手詰めとも書かれていない盤面をみて、

「マスターこれ何手詰め?」なんて聞いたものだから

ああ、こいつに将棋の話をしても無駄だろう、

と思ったのでしょう。

その後、将棋の話題になることはありませんでした。

 


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この店にはメニューがありません。

食べ物はお酒を注文すると

マスターの気分で自動的に出てくるシステムです。

 

お通しの次に出てきたのは丸々とした白カレイの煮つけ。

さっぱりとした味付けが純米酒に良く合います。

 


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飲み物はビール、焼酎など一通りあると思われますが、

ここに来た目的は酒、日本酒です。

 

「なにかお酒ください。」と言って、

まずは、弘前六花酒造のじょっぱり純米酒

2杯目は、黒石鳴海醸造の菊乃井特別純米

3杯目は、写真の横手浅舞酒造の天の戸吟泉。

と供されました。

 

前に一度来た時は、

ちょっとこれ飲んだことある?

みたいな感じで県外の銘酒、レア酒が次々と登場し

店を出るときにはすっかり夢見心地(ヘベレケ)になってしまい

「軒醒め」という屋号は謙遜しすぎじゃないかと思ったものです。

 

今回もそれを期待しておじゃましたのですが、

どうやらマスターの酒の趣向が変わったようで、

地の酒、すなわち、その土地で作られ、その土地で飲む酒、

その土地の米の味がわかる酒が本来の酒であって、

それ以外の酒を飲む価値はないんだよ。

と熱く弁をふるっておられました。

 

私たちが店に来る前から始めていたのでしょう。

マスターも大分酔っており

話の内容がくどくなりつつあったので、

石狩風鍋を少し残して退散することにしました。

 


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ジンを少し飲んで寝ると次の日が楽だよ。

ジンは薬だから。

と、言われて最後にいただいたビーフィーターのお湯割り。

 

思いっきり二日酔いでした。

 

それがとどめになると、

何故その時思わないのか。

同じ経験を何度もしているはずなのに。

酔っ払いは不思議な生き物です。

 

ごちそうさまでした☆

 

 

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